
ポリオはポリオウイルスにより、急性の麻痺が起こる病気です。野生株ポリオの発症はアフガニスタン・パキスタンで報告されており、ワクチン由来ポリオの発症はアジア・アフリカの多くの国(インドネシア・中国・フィリピン・マレーシア・ミャンマー・エチオピア・ガーナ・ナイジェリア等)で報告されています。日本に住んでいる限りポリオは無関係と、安心していられる状況ではありません。
不活化ポリオワクチンは、現在4種混合ワクチンにふくまれており、定期接種で4回までおこなわれています。しかし4歳ごろになると抗体価が低下し再びポリオの発症リスクにさらされてしまいます。この抗体価は5回目のワクチンを追加することにより高く維持することができます。他の先進国ではポリオワクチンは5~6回接種することが標準になっており、日本の「4回接種」というのは世界の標準からはずれているのです。
日本において公費(定期接種)で受けられるのが4回までですが、自費(任意接種)であれば5回目の接種をうけることができます。日本小児科学会も学童期以降の不活化ポリオワクチン5回目追加接種を推奨しています。